さまざまな種類の英語を聴く

聞き取れない原因と対策の章で、文脈把握力の欠如 が日本人が英語を聞き取るうえで大きな障害になっていることをお話しました。

 

ここでは、文脈把握力を意識的に向上させる目的で、リスニングの素材として、さまざまな種類の英語を選んだり、わざと音質の悪いものを選んで聴くという学習法を紹介します。

ただし、この方法は、初級レベルにはハードルが高いので、実践するのは、中級レベルになってからにしてください。

 

私達がリスニング学習をするうえで主に使用する教材では、標準的なアメリカ英語(あるいはイギリス英語)で、何の雑音も無いスタジオの中で綺麗に発音された英語が録音されています。

しかし、現実の世界で私達が耳にする英語は、周囲に雑音があったり、発音が明瞭でなかったり、あるいは訛りがあったり、と千差万別です。そこで、綺麗に発音された教材用の英語ばかり聴いていた人が、いきなり生の英語に触れたりすると、あまりのギャップに戸惑い、理解できずに自信を失ったりすることがあります。

実は私自身も、海外に行って、何度もそういった経験をしています。

 

そこで、普段のリスニング学習においても、できるだけ多種多様な英語に慣れるように心掛けましょう。具体的には、イギリス人やオーストラリア人はもちろんのこと、ヨーロッパ人やアジア人のノンネイティブ、黒人や子供、老人など、できるだけ、さまざまなタイプの英語を聴くようにしてください。

リスニング用教材の中で比較的多様な英語が収録されているのは、1000時間ヒアリングマラソン です。この教材は中級レベル以上の方には特にお勧めできます。

教材以外では、やはり映画が多種多様な英語を触れるのに適しています。

 

また、さまざまな種類の英語を見付けるのが難しいという方には、わざと音質を悪くして聴くという方法もあります。一番簡単にできるのは、リスニング教材を聴く際に、わざとボリュームを落として聴くという方法です。

 

このように、多様な英語や音質の悪いものを選んで聴くことで、リスニングを音声だけに頼らずに、広く前後の状況、すなわち、文脈を把握することで内容を理解する能力を養うことができます。