英文法を学ぶ目的

英語を学習するうえで、英文法は重要だというお話をしました。

ここでは、英文法を学ぶ目的、もっと言えば、英文法の何を学んだらよいかということをお話します。

 

私達は中学、高校と半ば強制的に、英語を勉強して、その中で英文法も学んできました。しかし、学校で習った英文法の中には、実用英語の点から見ると、かなり役に立たないものも多くありました。

 

例えば、私が覚えているところで言うと、

can を言い換えて、be able to

will を言い換えて、be going to

などがありました。

しかし、上の言い換えにおいて、両者は確かに類似してはいますが、まったく同じ場面で使われるわけではありません。

また、仮に言い換えが可能だったとしても、そんな言い換えができたからと言っても、英会話をするうえで何にも役に立ちません。

 

今、このサイトを訪れている人の中には、学校の英語の成績が良くなりたい、とか英語で高得点を取って難関大学に入りたいといった希望を持った人は少ないと思います。しかし、ほとんどの方は、とにかく英会話ができるようになりたい、ネイティブの話す英語が理解できるようになりたい、などの希望を持って、英語学習法を模索しているはずです。ですから、英文法を学ぶと行っても、それは直接、英会話の上達に役に立つものでなければなりません。

 

例えば、次の日本語の文章を英語にしたいと思ったとします。

「次の総理大臣は誰だと思いますか。」

 

使われる単語は全部分かるので、

the next prime minister, who, do you think

あたりの単語とフレーズをつなげて、

Do you think who is the next prime minister ?

と言ったとします。

 

聞き手となったネイティブは何とか言いたいことは推測できるでしょうが、かなり聞き苦しく感じるはずです。

正しくは、次のような文章となります。

Who do you think the next prime minister will be ?

となります。

 

この例のように、単語が全部分かったとしても、正しい語順で話すことができなければ、言いたいことを伝えることも難しくなります。

 

つまり、英文法を学ぶことは、英文を組み立てるルールを学ぶことであって、英文法はあくまでも英語を話すための手段なのです。したがって、英文法それ自体に意義がある訳ではありません。ですから、英文を組み立てるルールさえ身に付ければ、関係代名詞だの、仮定法などの文法用語は別に覚えなくても構いません。

 

最後に、英文法をマスターするというのは、英文法それ自体を意識しなくなることです。それは、私達が日本語を話す時に、何ら文法を意識しないのと同じです。

仮定法の使い方をマスターする例として、次の文章を見てください。

What would you do if you won the lottery?

(宝くじに当たったら、何をしますか。)

 

この文章では、仮定法のルールとして、win ではなく、won と過去形を使うこと、would と過去の助動詞を使うことがありますが、そんなことを意識している間は、まだ仮定法をマスターしたとは言えません。そんなことは何にも意識しないで、すぐに英文が口を突いて出るようになって、初めてマスターしたと言えるのです。